安達太良山に行ってきた

紅葉@安達太良

日本百名山の一つ、高村光太郎の「智恵子抄」で知られる安達太良山に行ってきました。以前から行ってみたかったのですが、交通の便が悪く(福島・二本松から登山口までのバスが廃止になってしまった)、かといって東京から福島の先まで車で行くのはちょっと厳しい。。という場所で、旅行会社の日帰り登山ツアーに参加することにしました。旅行会社のツアーだと、おっそろしい人数になってしまうのでホントは嫌なのですがしょうがない。日曜日ということもあり、やっぱり80人近い人数でした。うひゃー。。
今年は紅葉が少し遅いと聞いていたので、ちょうど季節に合うように、例年より一週間遅い日を申し込みました。昨日からの雨が残りやしないかとやきもきしましたが、東北道の郡山インター辺りから晴れ間が見え始め、到着してみたら、素晴らしい紅葉を見ることができました。


楽ちん登山なので、行きはゴンドラ・あだたらエクスプレスに乗ってしまいます。登山口駅は標高940m。ここから一気に1350mの薬師岳展望台へ。山麓は赤、黄色、緑の色とりどりの紅葉で埋め尽くされていました。薬師岳展望台からは安達太良山頂まで標高差350m。途中休憩を挟みましたが、正味70分位で登れます。大人数でしたし、上から降りてくる団体もあったので、もうちょっとかかったかな? 登山道はよく整備されていて、勾配もそれほどきつくありません。胸突き八丁というような所はなかったな。。7月の黒岳に比べれば楽々です。子供でも無理なく登れそうな道なので、家族登山にはもってこいだなぁ。。とか思いながら登っていました。


安達太良山の山頂にはポチッと険しい岩場があって、まぁ、これが高さで言えばホントの山頂なんですが、遠くから見ると乳首のように見えます。場所の名前は「ちちくび」と読むのですけど、↓の写真をみると、正におっぱいですよねw


反対側、牛の背側から見るとこんな感じ


晴れ間も見えたものの、やはりガスが結構上がってきていて、360度の絶景、と言う訳にはいきませんでしたが、彼方に磐梯山、うっすらと猪苗代湖などを望むことができました。条件が良ければ、吾妻連峰や飯豊連峰、蔵王連峰まで見ることができるそうです。


ここから峰に沿って少し下ると「牛の背」になります。稜線の東側は潅木の紅葉、しかし西側は硫黄がきつく臭う沼ノ平です。足元の土は硫黄の黄色、土中の鉄分が錆びた赤色、そして青白っぽい粘土質(泥噴が固まったものかな?)と、色とりどり。安達太良、磐梯の山は江戸時代の会津藩の頃から硫黄を産出する鉱山があって、掘り出された硫黄は火薬などの原料として使われたそうです。


牛の背の稜線を東側に下りて、くろがね小屋へ向かいます。山腹のガレ場を下っていくと、いきなり水が沸いて小さな沢を作り出しています。ほんの30mばかり上は、降ったらそのまま染み込む火山灰の積もった稜線なのに、結構な量の水が流れているのが不思議。
3、40分延々と下ると、鮮やかな紅葉帯が見え始め、硫黄の臭いが上がってきます。斜面をぐるっと回るとくろがね小屋でした。丸太をくりぬいた木管で温泉をひいています。


この先は緩やかな下りが続きます。勢至平です。花の頃にはレンゲツツジハクサンシャクナゲなどが綺麗なのだそうです。しかしこの頃はもうスケジュールが押していて、ひたすら歩く歩く。足元がかなりぬかるんでいたので、きょろきょろと周りを見渡す余裕もありませんでしたw 1時間半近く、一気に歩いて、元の奥岳登山口へ。
あだたらリゾート橡平ホテルで温泉に浸かってほっと一息。といってもこれからまだ4時間近くバスに揺られなければなりません。


東北道は車の量こそ若干多かったものの、渋滞もなく帰り着くことができましたが、やっぱ長いわ。。。バスで福島は限界に近い。今日の登山も、登り始めが11時半位でしたので、これが8時9時ならもっと余裕が持てるのになぁ、と 思いました。まぁ、1泊2日が妥当なのかなw
でも安達太良山は登り易い、良い山ですね。初心者の方にもお勧めです。


やー、月曜有休で嬉しいなぁw お疲れ様☆