北海道日記

ライオン大あくび@旭山動物園


昨日の曇天からうって変わって、今日は良いお天気。
駅前からバスに乗って40分。旭山動物園に向かいます。4月末にオープンしてすぐのGW、一応月曜日を狙ったのですが、バス停は既にすごい行列。もう1本後だと、札幌からのパック(JR北海道が出してる札幌-旭川&バスのお得きっぷ)のお客で、もっとすごいことになるのだそうで。。


旭山動物園は「日本最北の動物園」、旭川を北東に外れた、郊外の山の上にあります。バスかマイカーでないとアクセスできない、まぁ辺鄙なところにあるのですが、工夫を凝らした展示で全国からお客を集め、昨夏には、ついに月間入場者数で恩賜上野動物園を抜いたことで、一躍有名になりました。
動物園の関係者は、「急にブームになりすぎた、もっとじわじわと観客増になって欲しかった」と少々困惑気味らしいのですが、層雲峡や美瑛・富良野に近いこともあり、ツアーもたくさん出ている様子。駐車場はマイカーに加え、観光バスもいっぱい停まっていました。
動物園の隣には遊園地が、まぁこう言っては何ですが、花やしきみたいな、古くさい小さな遊園地。でも観覧車に乗れば、旭川から大雪まで見渡せる、良い眺めが得られるのではないでしょうか。動物園が混雑してたらちょっとこっちへ、という家族連れも多いようでした。


さて入場料580円払って園内に入ります。正面の広場から、真っ直ぐに山(つうか丘)の上まで見渡せます。斜面をさまざまに区切って、動物のケージを配置しているのです。早速、右手にある「トトリの森」から見ていきます。トトリというのはアイヌ語で「鳥」の意。鳥たちのいるフライング・ケージへ人間が入っていく方式です。フラミンゴやカモ、ガン、オシドリなど、特に珍しい種がいるわけではないのですが、ハクチョウの種類は多く、コクチョウも2種類。ケージの天井がかなり高いので、カモの群れが奥から飛んできたりしますw


ケージを出ると右手にペンギン館、左手にアザラシ館です。どちらも行列ができていましたので、先に地上からじっくりペンギンを見ます。キングペンギン、ジェンツーペンギン、フンボルトペンギンイワトビペンギンの4種類がいます。
柵が低く、人間がかなり近くまで寄れるのですが、みんな割と平気な顔をしています。観客がこれだけ多いのに人を怖がらないのは、見ている人のマナーも良いからなんでしょうかね。


イワトビペンギン
足届いてるんかな?w 目つきの悪さで損するタイプでしょうかw

水中トンネル。ペンギンもやっぱり鳥なんだ、と思いました。水中をまさに「飛んで」いる姿が間近に見られます。水の青がとってもきれい。


もうじゅう館へ回ります。ライオン、アムールトラユキヒョウクロヒョウ、ヒグマなどがいます。観客通路が上手く設計されていて、地上と同じ高さと、天井近くの高さと、両方から見ることができます。木の上で生活するユキヒョウなどが、のんびりとお昼寝しているところが目の前で見られます。顔を洗ったり、くうくう寝ている姿は、やっぱり「おっきな猫」という感じ。クロヒョウって真っ黒ではないんですね。やや赤みの入った、セピアのような地に、それよりも濃い色の豹紋が、近くで見るとはっきりと判ります。
ヒグマは、ざぶざぶと水に入って丸太をどつきまわし、かと思うとケージ内をくまなく歩き回り、をローテで繰り返していました。


タンチョウ、ホッキョクギツネ、シマフクロウエゾリス、キタキツネ、トナカイ、エゾジカなど、北海道や北国の動物が集められているのも特徴です。キツネやタヌキなど、夜行性の動物は昼間は寝ていてなかなか見られませんが、その寝ているところをちょっと覗けたりもします。
一番奥にはダチョウとエミュー、マルハナゾウ、サイがいました。そのお隣のキリンは、残念ながら冬に死んでしまったそうです。サイは豪快に泥浴びをしていました。


さてちょうど良い時間にオランウータンのところへきました。もぐもぐタイムです。ケージの前に丸い堀が切ってあり、その堀の真ん中に、はしごやロープのついた鉄塔が建っています。てっぺんからはケージに向かって空中回廊が伸びています。もぐもぐタイムでは、お堀の鉄塔におやつが置かれます。すると、普段ケージの中で生活しているオランウータンが、空中散歩をしておやつを食べにくるのです。
回廊の高さは約17メートル。その下は見学通路なので何もありません。でも、野生のオランウータンは、2、30メートルもある樹上を渡りながら生活しており、非常に慎重な性格の動物なので、落ちたりすることはまずないのだそうです。


サル山をみて、また下ってくると、もうそろそろアザラシ館とシロクマ館も空いてきたようです。シロクマは4頭いて、飛び込みで有名なのはイワン君です。ハッピーとのペアリングが上手くいくといいのですけど、今年もちょっと無理かなぁ。。とのこと。アザラシ館に回ると、ここでもちょうどおやつタイムが。教えたわけでもないのに、お腹を叩いたり、ごろんと転がってみせる芸をするアザラシもいて面白い。最後に飼育係の人が、パイプの竿に魚を吊り下げて、プールの上にかざすと。。


おおっ! イルカのようにジャンプし、見事魚を捕っていきました。
つまりアザラシの後ろ足って、イルカの尾びれと遜色ないくらい力が強いんですね。
中に入って、あの有名なトンネルを見てみます。下から上、あるいは上から下へと、次々とアザラシが通り過ぎて行きます。しなやかな後ろ足の動きやお腹のおへそもばっちり見えますw


なんとなく閉園まで粘ってしまいましたw 動物園自体は大して広くもなく、特に珍しい動物がいるわけでもありません。観光ツアーで2時間もあれば「一通り見る」ことができます。でも、一つ一つの動物をじっくりと、魅力的に見せる展示が充実しており、見ようと思えば、いつまで居たって厭きないのです。
東京帰ったら、多摩動物園行こうかな。。と帰りのバスの中でも思いました。冬の雪のある時期にも来てみたいですね。

明日は層雲峡。。